Adult Resources Policy

【アダルトリソーシスについて】




 リーダートレーニングからアダルトリソーシスについて



1988年第31回世界スカウト会議(オーストラリア・メルボルン)

2002年開催の世界スカウト会議に向けて

「スカウティングのための戦略に向けて」5つの戦略
Towards a Strategy for Scouting

1.青少年プログラム
2.スカウティングにおける成人 (Adults in Scouting)の原理を承認
3.各国スカウト組織の運営
4.世界スカウト機構の自己財源
5.スカウティングの成長

以上の5つの最優先課題を取り上げた。

※「スカウティングにおける成人 (Adults in Scouting)」を根本的に見直そうと するスカウト運動の今後の生き残りを賭けたリエンジニアリングの提案が出された。 (世界スカウト機構の教育方法グループ委員長ベルティル・トゥニェ氏)

その提案とは・・
・大組織病と官僚主義を排除する。
・長い歴史の中でできあがった悪い習慣をなくす。
・一般社会から若く有能な人材を適材適所に活用する。
・常に組織の活性化を進める。

1990年「スカウティングにおける成人」 Adults in Scoutingの原理は方針として 文章化され、「世界成人資源方針」World Adult Resources Policyと呼ばれるように なった。

1993年第33回世界スカウト会議(タイ・バンコク)
「世界成人資源方針」World Adult Resources Policy はスカウティングの世界戦略 として位置づけられた。
その後の10か年で目標達成を行うという指針が採決された。
※(1969年第22回世界スカウト会議のヘルシンキ決議=世界訓練方針と並ぶ大きな改革 となった。)

1996年7月第34回世界スカウト会議(ノルウェー・オスロ)
テーマ「視野をより広く」(Looking Wider)

改めて5つの課題に取り組むために運動に携わるすべての成人が「何のためのスカウ ティングか」Scouting for What? 

「誰のためのスカウティングか」Scouting for Whom?

について真剣に考え、改革を推進することを再確認した。


◎Adult Resourcesの考え方

1.人材発掘の問題
成人者は自発的に加盟する限られた者だけである。 運動の目的を広く一般に知ってもらい、ある特定の任務のために時間と労力を提供する気持ちを起こさせる。
通常では参加しない人材も加わり、新しい考えやものの見方が組織を活性化する。

2.トレーニングの問題
・内部の訓練のみを重要視したため、新しい人材に内部の訓練を受けなければならず、人材確保の障害となる。有能な人材も古参から足を引っ張られ運動から去る原因であった。
・役務の適正は内部訓練の参加でなく、一般社会で認められた資格や能力や経験から判断する。
・定型訓練より役務に必要な個別支援を強化する。
・外部講師や外部教育を積極的に活用する。
・これらを今の訓練体型の延長線上に位置づける。

※1993年世界訓練小委員会委員長のジョセリーヌ・ジャンドランは自ら訓練小委員会 を発展的に解消し「世界成人資源小委員会」設立への改革を行った。各国においても 多くの国が「指導者養成委員会」を「成人資源委員会」に変更した。
成人の確保、任命、訓練、評価、更新、配置替え、退任の一連のプロセスを行う試行を始めた。

アダルトリソーシスの考え方は下部組織から上部組織への代表・登用という考え方は ない。各人が役務のスペシャリストになるため、役職を重複して任命されることもな くなる。世界は今2002年を目指してリーダートレーニングからアダルトリソーシスへ の改革がすでに始まっている。


(日本連盟トレーニングニュースより)


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